
朝晩の冷え込みがぐっと増してきました。実は明日10月20日から、秋の「土用」に入ります。土用といえば夏のイメージが強いですが、実は一年に4回あるのをご存じでしょうか。今回は「土用」の意味を、やさしくご紹介します。
「土用」は季節の変わり目の約18日間
土用とは、立春・立夏・立秋・立冬の直前それぞれ約18日間のことです。この4つは季節の始まりを告げる節目で、「四立(しりゅう)」と呼ばれます。その手前の約18日間を土用と呼ぶので、土用は春・夏・秋・冬と年に4回あり、合計すると一年の約5分の1にもなります。つまり「夏の土用」は、4つある土用のうちのひとつにすぎないのです。
なぜ「土」の字を使うの?
その由来は、古代中国の五行思想にあります。万物は「木・火・土・金・水」の5つの要素でできているという考え方で、季節には春=木、夏=火、秋=金、冬=水が当てはめられました。そこで、余った「土」を季節と季節のあいだの約18日間に割り当てたのが土用です。「土旺用事(どおうようじ)」、つまり土の気が盛んにはたらく期間を縮めた言葉とされています。季節が切り替わる“つなぎ目”の期間、と覚えるとわかりやすいでしょう。
2026〜2027年の四つの土用
- 春の土用:2026年4月17日〜5月4日
- 夏の土用:2026年7月20日〜8月6日
- 秋の土用:2026年10月20日〜11月6日
- 冬の土用:2027年1月17日〜2月3日
秋の土用は立冬(11月7日)の前日まで。冬の土用は節分(2月3日)で締めくくられます。
季節の変わり目は「体をいたわる時期」
昔から土用は、季節の変わり目で体調を崩しやすい時期とされてきました。東洋医学では「土」は胃腸(脾胃)と深く関わると考えられ、この時期は食べ過ぎ・飲み過ぎに気をつけて胃腸をいたわるとよいといわれます。朝晩の寒暖差で疲れがたまりやすい今こそ、栄養のあるものを腹八分目でいただく。そんな食養生の知恵が、土用の食文化の根っこにあります。
土用の間は「土いじり」を控える習わしも
土用の間は、五行の「土」をつかさどる神様(土公神)が土の中にいるとされ、土を掘り起こす作業や庭いじりなどは避けるものとされてきました。ただし、土用の中には「間日(まび)」という差し支えない日もあります。今でも、庭仕事やお引っ越しのタイミングを気にされる方がいらっしゃいます。
土用にまつわる、暮らしの習慣
夏の土用には、うなぎのほかにも、さまざまな習慣があります。たとえば、梅干しを天日にさらす「土用干し」。梅雨明け後の強い日差しを利用して、梅干しをふっくらと仕上げます。また、栄養のあるものをとって暑さを乗り切るために、「土用餅」や「土用しじみ」をいただく地域もあります。季節の節目を意識して暮らしてきた、昔の人の知恵が今に受け継がれています。
次回は「丑の日」のお話です
では、土用の「丑の日」とは何なのか。そして今年の秋の土用の丑の日は、いつなのか。次回くわしくご紹介します。うな勢では、秋の土用に向けて炭火焼うなぎをご用意してお待ちしております。テイクアウトのご予約も承っております。